書類の印刷から写真のプリントまで、ビジネス・プライベート問わず様々なシーンで活躍する家電、プリンター。最近増えている在宅ワークやリモート授業に対応する為、再び印刷の必要性が高まってきました。たくさんある製品の中から、必要な機能をしっかりと備えたプリンターを選びたい・・・そこで今回は、プリンターの種類や印刷目的に応じた選び方をご紹介していきます。


印刷だけ行うシンプルな単機能タイプやコピー・スキャナが付いた複合機、写真に特化したフォトプリンターなど様々な種類があります。目的に適したプリンターを選びましょう。
印刷機能に特化したシンプルなプリンターです。コストパフォーマンス重視のモノクロ専用モデルなどもあります。
<単機能プリンターの種類>
印刷用途に合った印刷方式のプリンターをお選びください。
印刷以外にもコピー、スキャナーといった機能を1台に備えたプリンターです。さらにFAX機能の付いた複合機もあります。多機能一体のコンパクトサイズになるので省スペースにお使いいただけます。
<複合機(多機能プリンター)の種類>
印刷用途に合った印刷方式のプリンターをお選びください。
        スマホやデジカメで撮影した写真をパソコンを経由せずプリントできます。コンパクトなので持ち運びに便利です。バッテリーを内蔵しているタイプもあり、写真を撮ってすぐ印刷も可能です。印刷には専用の用紙を使用することも多く、印刷サイズはおもにL版よりも小さいサイズに対応しています。写真印刷に加えて、はがき・年賀状もプリンターだけで作成できるモデルもあります。
フォトプリンターを選ぶ
        商談資料や書類など、パソコンやスマホで作成した文章をその場でプリントできます。本体は2kg程度の重さ、サイズもコンパクトなものが多いのでカバンに収納して持ち運びやすいです。印刷サイズはA4まで対応しているものが多いです。
モバイルプリンターを選ぶ家庭用プリンターの印刷方式はおもに「インクジェット」「レーザー」の2種類があります。それぞれの違いを比べてみましょう。
        インクを直接用紙に吹き付ける印刷方式のプリンターです。鮮やかな色表現や高精細な印刷が得意なので写真や年賀状などの印刷におすすめです。本体サイズがコンパクトなものが多い為、家庭で使うのに最適です。
インクジェットプリンターを選ぶ
        トナーと呼ばれる粉を静電気で付着させ、熱と圧力をかけて定着させる印刷方式のプリンターです。印刷速度が速く、印刷がにじみにくいので文章などの大量印刷が得意です。オフィスなどビジネスシーンでの使用が比較的多く、カラーレーザーとモノクロレーザーの2種類があります。
インクカートリッジには種類があります。またインクも成分によって得意分野が異なります。それぞれの特徴を理解した上で、プリンターを選ぶ際の参考の一つとして下記の表をご利用ください。
カートリッジの違い  | 
            独立型インク ![]()  | 
            なくなった色だけ交換するタイプのインクカートリッジです。 なくなった色だけ交換すればいいのでコストが安くなります。特定色の印刷が多い方や写真印刷が多い方におすすめです。  | 
          
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一体型インク ![]()  | 
            黒のインクとカラーのインクがセットになったインクカートリッジです。インク詰まりが起こってもインクカートリッジを交換すれば解消することができるのでメンテナンスが簡単です。印刷頻度が少ない方やモノクロ印刷が多い方におすすめです。  | 
          |
インクの違い  | 
            染料インク ![]()  | 
            水に溶ける性質の色素を使ったインクです。 色の再現性が高く、光沢や発色性が高いため写真を綺麗にプリントしたい場合に向いているインクです。  | 
          
顔料インク ![]()  | 
            水に溶けず、色素が粒子のまま残ったインクです。耐水性に優れ、色あせし難い特徴があります。ブラックインクなら普通紙でもにじみを抑えてくっきりとした印刷に強いので、文章の印刷に最適です。  | 
          
        トナーとは印字するために用紙に吹き付ける粉のことで、この粉末が入っている部品がトナーカートリッジです。印刷するたびにトナーが減っていき、残量がなくなるとトナーカートリッジの交換が必要になります。
        ドラムユニットとはトナーを紙に付着させる部品のことです。印刷を重ねると次第に劣化し印刷不良の原因となります。ドラムユニット交換頻度はトナーカートリッジ3回につき1回と定めているケースが多いです。
印刷だけ行うシンプルな単機能タイプやコピー/スキャナが付いた複合機、写真に特化したフォトプリンターまで様々な種類があります。目的に適したプリンターを選びましょう。
プリントが主な目的。  | 
          単機能プリンターがおすすめ  | 
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プリントが主な目的。  | 
          モノクロレーザープリンターがおすすめ  | 
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印刷のほかに、  | 
          複合機プリンターがおすすめ  | 
          |
写真をパソコンなしで簡単に  | 
          フォトプリンターがおすすめ  | 
          |
外出先でも文章印刷を行いたい。  | 
          モバイルプリンターがおすすめ  | 
                    
印刷を便利に・楽しく・分かりやすくする機能を搭載しているモデルもあります。ここでは代表的な機能を紹介します。
自動両面印刷  | 
            用紙の入れ替え無しに両面を一度にプリントできる機能です。  | 
          
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フチなし印刷  | 
            余白部分を無くし用紙のフチいっぱいに印刷できる機能です。  | 
          
レーベル印刷  | 
            CDやDVDの盤面に印刷できる機能です。  | 
          
ダイレクト印刷  | 
            メモリーカードやUSBメモリをプリンター本体に差して直接印刷できる機能です。  | 
          
前面給紙  | 
            前面カセットに用紙を収納できる為その都度用紙をセットする必要が無く、壁際でもぴったり設置ができます。  | 
          
背面給紙  | 
            用紙の残量が把握しやすく、はがきなど厚めの紙でも紙詰まりが起こりにくいです。  | 
          
2Way給紙  | 
            前面給紙と背面給紙の両方に対応しています。  | 
          
両面コピー  | 
            片面2枚の原稿を両面1枚にまとめてコピーができます。  | 
          
みるだけ受信  | 
            FAX機能付きのモデルにおいて、受信したFAXの内容を液晶画面で確認でき、必要なものだけを印刷できます。  | 
          
液晶モニタ  | 
            プリンターに搭載されている液晶モニタを見ながら操作したり、プリントしたい画像を選んだりすることができます。  | 
          
|---|---|
タッチパネル  | 
            液晶に直接タッチ可能なので操作が直感的で分かりやすいです。  | 
          
最近は、有線接続に加えて様々な無線機能を搭載しているモデルが増えてきました。まずはお使いのパソコン・スマートフォンなどがどの接続方法に対応しているか、しっかりご確認下さい。その上で対応するプリンターを選んでいきましょう。
おもにパソコンから印刷する場合に使用します。パソコンとプリンターをUSBケーブル(A-Bタイプ)で1対1で接続します。パソコン、プリンターともに対応機種が一番多い接続方法です。
      USBケーブルを選ぶ
      電波の届く範囲であればどこからでも印刷ができる為、電源さえあればプリンターの置き場所が自由に選べます。無線LANルーターに接続しているパソコン・タブレットなど複数の端末から1台のプリンターを共有できます。
      無線LANルーターを選ぶ
      無線LANルーターが導入されていなくても、この機能が対応している機種同士なら無線接続で印刷が可能です。パソコンやスマートフォンなどをWi-Fiダイレクト対応プリンターと1対1で無線接続し印刷します。
      おもにパソコンから印刷する場合に使用します。有線LANルーターとLANケーブルを使用してプリンターに接続します。USBケーブル接続より長距離の配線が可能なのに加え、複数のパソコンから1台のプリンターを共有できます。また無線LANと比較した場合通信速度が速いので、データ量が多いオフィスなどで利用されることが多い接続方法です。
      
      Bluetooth(ブルートゥース)という電波を使用した接続方法です。特性上近距離での接続にしか対応していません。スマートフォンは対応している機種が多いです。スマートフォンやカメラなどをBluetooth対応プリンターと1対1でBluetooth接続し印刷します。
    A4まで対応  | 
            家庭用プリンターではA4サイズ対応しているモデルが一番豊富にラインナップされています。A4以下のB5、A5、L版、はがきサイズの印刷にも対応しているケースが多いです。  | 
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|---|---|---|
A3まで対応  | 
            オフィス向け複合機などがA3サイズに対応してます。また、一部の高画質写真印刷対応モデルは一回り大きなA3ノビまで対応している機種もあります。  | 
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A2サイズ以上  | 
            一般的に大判プリンターと呼ばれるモデルです。主に業務用途で用いられ、広告ポスターや図面などを印刷する用途に用いられます。  | 
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写真専用タイプ  | 
            一般的にフォトプリンターと呼ばれるモデルです。印刷サイズはおもにL版よりも小さいサイズに対応していて、専用の用紙を使用することも多いです。  | 
            
プリンター用紙はサイズや用途別で分けるとかなりたくさんの種類があります。また印刷方式の違いや目的に合わせて対応した用紙を選ばないと、イメージ通りに印刷ができなかったり、故障の原因にもつながります。用紙を選ぶ際の参考の一つとして下記の説明をご利用ください。
インクジェット方式
普通紙  | 
            「コピー用紙」とも呼ばれ、最も良く使われる用紙です。文章の印刷に向いている一方、色のにじみを起こすことがある為、画像の印刷にはあまり向いていません。  | 
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|---|---|---|
光沢紙  | 
            「写真用紙」とも呼ばれる用紙です。表面にコーティング層を持ち、つるつるとした手触りが特徴です。光沢があり発色良くプリントできる為、写真の印刷に向いています。  | 
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マット紙  | 
            表面に光沢を抑える加工がされている用紙です。反射が少ないため文章などが読みやすい落ち着いた仕上がりになります。発色も良い為、文字と画像をバランスよく見せたい場合にも向いています。  | 
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ラベル用紙  | 
            印刷面の反対側がシールになっていて貼り付けることができる用紙です。小物の仕分けや郵便の宛名シール作成などに向いています。  | 
            
レーザー方式
レーザープリンター  | 
            熱と圧力をかけて定着させる方式の為、熱に耐性が無い用紙は使用できません。レーザープリンター対応可能と記載があるものを使用しましょう。  | 
	
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ここでは人気メーカーのおすすめプリンターについて特長をご紹介します。
染料インクを使用したモデルを多く展開しており、プリンターの高いシェアを誇る「エプソン」。写真の印刷が得意なメーカーとしても有名で、家庭用として発売されている「Colorio(カラリオ)」シリーズは高精細で美しい写真を印刷できるのが魅力です。上位モデルでは基本の4色にライトシアン、ライトマゼンタを加えた6色インクを採用。豊かな階調表現を実現しています。また、インクジェット方式でも印刷コストを安く抑えられる、「エコタンク」搭載モデルを多くリリースしているのもポイントです。
      
      カメラでも有名なメーカーですが、プリンターにおいても高いシェアを持つ「キヤノン」。スタイリッシュで多機能な家庭用インクジェットプリンター「PIXUS(ピクサス)」シリーズを展開しています。キヤノン独自の「ハイブリッドインク」を採用しているモデルでは文字も画像もバランスよく印刷できるのも特徴です。また、特大容量タンクシリーズの「GIGATANK(ギガタンク)」搭載モデルはランニングコストを気にしている方におすすめ。インクが少なくなったら、ボトルを挿してインクを充填。特大サイズのインクボトルなので交換の手間も軽減できます。
      
      多機能ながらリーズナブルなモデルが多い「ブラザー」。インクジェットプリンターもレーザープリンターも単機能タイプから複合機まで幅広くラインナップしています。他メーカーでは少なくなってきたFAX機能を搭載した複合機「PRIVIO(プリビオ)」シリーズがホームオフィスに人気です。大容量インクカードリッジを搭載した「FIRSTTANK(ファーストタンク)」シリーズは印刷の美しさはそのままに、1枚あたりのインクコストがとってもお得なモデルになっています。