



2024.11.30
ダイキンは「空気で答えを出す会社」のスローガンで知られており、エアコンで高いシェアを占める空調メーカー。省エネ性能と快適な室内環境を提供することで定評があります。ダイキンのエアコンは、コスパに優れたエントリーモデルから多彩な機能を搭載した高性能モデルまでラインナップが豊富で、どれを選んだらよいのか迷われる方も多いと思います。そこで、こちらの記事ではシリーズ別に特徴を解説し、おすすめモデルもご紹介いたしますので、購入の際にはぜひ参考にしてみてください。
ダイキンは1924年に創業し、2024年に創業100周年を迎える歴史ある会社。大阪に本社を置き、空調事業、化学事業、フィルタ事業などを展開しています。事業展開する国は約170か国以上。世界各地の厳しい気候や、大型ビルのような大空間にも対応できる高い技術力で培ってきた実績があり、空調事業の売り上げは世界第1位と、信頼性の高いブランドとして多くのユーザーから支持されています。また、ものづくり大賞や省エネ大賞など数々の賞を受賞しており、エネルギー効率の高さでも知られています。
ダイキンのエアコンは、温度調整だけでなく湿度をコントロールし、部屋全体の空気を快適にするのが魅力。「さらら除湿」で夏は快適な除湿、冬は無給水で加湿できる機能「うるる加湿」を搭載しています。独自の空気清浄化技術「ストリーマ」を搭載し、菌やアレル物質などの有害物質を酸化分解して、室内の空気をキレイにできるのも特徴。近年の換気に対する意識の高まりから、「換気機能」を備えたモデルも発売しています。また、多彩なカラーをラインナップしたデザイン性の高いモデルを発売しているのも魅力です。
適用畳数は、エアコンが最適に機能する部屋の広さを表しています。部屋の広に対して適用畳数が小さいと、なかなか快適な室温にならず、フルパワーで作動するため電気代もかかってしまいます。また、部屋の状態によっては、実際の部屋の広さよりも大きめの畳数を選ぶ方が快適で省エネになる場合があります。「南向き、西向きに大きなガラス窓がある部屋」や「キッチンと続いている部屋」、「吹き抜けや天井が高い部屋」などは実際の畳数より大きめがおすすめです。また、木造と鉄筋では建物の気密性の違いから適用畳数が変わりますので、しっかりと確認しましょう。
ダイキンの「うるる加湿(無給水加湿)」は、乾燥する寒い季節に加湿しながら暖房ができる便利な機能です。屋外の空気から水分だけを取り出して室内を加湿する仕組で、給水タンクが不要なため、タンクのカビの心配もなく給水の手間もかからず加湿ができます。同じ室温でも湿度が高いと体感温度も上がるので設定温度を控えめにできて省エネにもなります。
※一般の加湿器とは加湿方法が異なり、屋外の空気中の水分を取り込んで加湿します。加湿量は外気条件、設置条件などにより変化します。
湿度が高いと体感温度が上がったり熱中症のリスクが上がる、カビが発生しやすくなるなどの問題があり、快適に過ごすためには除湿が重要です。従来の除湿運転は、湿度を下げることで温度も下がり寒くなりがちでしたが、「さらら除湿」は、冷えすぎないように室温に近づけて快適な除湿を行う機能です。上位機種では、シーンに合わせて温度を下げる除湿と寒くなりにくい除湿、冷えすぎた空気をあたためて戻す除湿などを、自動で切り換えながら運転するリニアハイブリッド方式を採用しています。
ダイキンのエアコンには、暖房や冷房運転をしながら換気ができる「給気換気」や「排気換気」機能を搭載したモデルがあります。「給気換気」は、屋外から新鮮な空気を取り込み、エアコンの熱交換器で適温にして室内に送る機能。「排気換気」は、部屋の熱気や湿気などの不快な空気を屋外に排出できる機能です。窓開け換気がしにくい天気でも、快適な室内環境を保つのに役立ちます。
AI快適自動運転を搭載したモデルは、人・床・壁センサーで床や壁の温度(輻射熱)を検知・推測し、エアコンが記憶した過去の運転内容も参考にして快適な自動運転を行うことができます。エアコン運転中に変更した設定や運転停止直前の設定を、好みの運転として学習していき、温度だけでなく湿度、気流も自動で選択してくれます。また、節電自動運転を搭載したモデルは、運転中にボタンを押すだけで消費電力を抑える運転になるのでシーンに合わせた自動運転が選べます。
ダイキンのエアコンには、「垂直気流」や「サーキュレーション気流」など、快適な気流にコントロールする機能を搭載しています。垂直気流は、暖房運転時に部屋があたたまると、エアコンの風向を真下に向けて壁に沿った気流を吹き出す機能。床に沿って暖気が広がるので足もとからあたたまります。サーキュレーター気流は、天井に沿って冷気を大風量で吹き出し、エアコン下部から吸い込み気流を循環させる機能で、部屋全体にすばやく冷気をまわして温度ムラも抑えます。風が直接体にあたりにくく心地よい空調です。
エアコンは、フィルター掃除を怠るとエアコンの効きが悪くなったり、カビやニオイの原因になるので、約2週間に1度フィルターのホコリを掃除機で吸い取り、汚れがひどい時は水洗いをする必要があります。この面倒な手間を減らせるのが、フィルター自動お掃除機能。運転終了後に自動でフィルターを掃除してホコリなどによる目詰まりを抑えます。お掃除機能が搭載されているモデルは、基本的にエアフィルターのお手入れの必要がなく、ダストボックスにたまったホコリをすてるだけなので手間がかからず大変便利です。
ダイキンのエアコンには、内部の水分を利用してエアコン内部を洗浄する「水内部クリーン」が搭載されています。加湿を利用した結露水や、冷房運転で発生させた結露水を利用して熱交換器の汚れを洗浄する仕組みです。洗浄後に送風や暖房運転で内部を乾燥させて、カビやニオイの発生を抑え、エアコン内部を清潔に保つのに役立つ機能でメンテナンスの手間も軽減されます。
ダイキンのエアコンは、独自の空気清浄化技術「ストリーマ」を搭載しているのが特徴。プラズマ放電の一種である、ストリーマ放電で発生させた高速電子で、カビやアレル物質などの有害物質を酸化分解して部屋の空気をキレイにします。浮遊ウイルスの抑制にも効果が期待できます。また、「ストリーマ内部クリーン」は、エアコンの熱交換器や吹き出し口の内部にストリーマを照射して、エアコン内部のニオイ原因菌やカビの繁殖を抑えます。
専用のアプリをダウンロードすれば、家の中でも外出先からもスマートフォンでエアコンの操作ができる便利な機能です。電源や温度設定の調整はもちろん、電気代や目標電気代を確認できるので節電にも役立ちます。また、1週間分の運転予約設定が可能で、快適な室内環境をスマートにコントロールすることができます。GPS位置情報を利用し帰宅前に自動運転を開始して部屋を快適な状態にしたり、外出時の切忘れを知らせてムダな運転を防げるモデルもあります。
ダイキンのエアコンは多様なシリーズを展開しており、それぞれ異なる特徴や機能を備えています。高性能モデルでは、最先端の技術が導入された多彩な機能が搭載されています。使いたい機能がある場合は、その機能が搭載されているシリーズから絞り込んでいくとよいでしょう。それほどこだわりがなく基本的な機能で十分という方は、コスパに優れ、シンプルで使いやすい設計のスタンダードモデルから選ぶとよいでしょう。また、寒冷地にお住まいの方は、高暖房タイプの「スゴ暖」から選びましょう。
ダイキンのエアコンは、幅広い価格帯の製品をラインナップしています。高性能なハイエンドモデルから、手頃な価格のエントリーモデルまで、多様な選択肢があります。適用畳数と搭載機能によって価格が異なりますので、自宅の環境や用途、予算に合わせて最適なエアコンを選ぶことが大切です。また、本体価格だけでなく、長期間のランニングコストやエネルギー効率も考慮すると良いでしょう。
シリーズの中でもコスパに優れたベーシックモデル。カーテンレール上にも設置しやすい高さ250mm×奥行255mmのコンパクトサイズです。冷房運転で発生させた結露水を利用して熱交換器を洗浄する「水内部クリーン」や、運転停止後に自動でストリーマ照射と乾燥を行い内部のカビを抑制する「ストリーマ内部クリーン」など清潔に保つ機能を搭載しているのが特徴です。また、ストリーマ空気清浄で浮遊ウイルスの抑制にも効果が期待できるのが魅力です。
部屋の空気を快適に整える「給気換気」機能を搭載したスタンダードモデル。スタンダードモデルの中で、換気機能を搭載しているのは、こちらのVXシリーズのみ。冷暖房しながら屋外から新鮮な空気を取り込めるのが特徴です。ストリーマを活用した空気清浄や内部クリーン機能を搭載し、部屋の空気だけでなくエアコン内部のニオイやカビの繁殖を抑えるのが魅力です。水内部クリーン機能も搭載し、清潔に保つ機能にこだわっています。
窓上のスペースにも設置しやすい高さ250mmのコンパクトデザインで、内部洗浄などのクリーン機能が充実しているのが特徴です。運転終了後に自動的にフィルターをブラッシングする「フィルター自動お掃除機能」を搭載し、ダストボックスにたまったホコリを捨てるだけなので、掃除の手間が減らせます。スマートフォン連携機能を備えており、ムダを抑えて快適な室内環境にコントロールできるのも特徴。寝室として勉強や遊びの空間としても使用する子供部屋におすすめです。
さらら除湿や快適気流、水内部クリーンなど充実した機能を搭載しています。さらら除湿にはハイブリッド方式を採用し、温度を下げる除湿と寒くなりにくい除湿、寒くなった空気をあたためて戻す除湿などをシーンに合わせて自動で切り換え、快適な除湿ができるのが特徴です。リモコンで温度だけでなく湿度の設定も行えるので、設定温度に達した後も蒸し暑さを感じにくい冷房運転が行える「プレミアム冷房」を搭載し、部屋の快適性を保つのが魅力です。
加湿、除湿、換気機能など、記事で紹介した全ての機能を搭載したダイキンの最上位モデル。換気ができるエアコンで部屋の空気を快適にできるのが特徴、冷暖房しながら屋外から新鮮な空気を取り込みます。エアコン内部の湿気も排出できる排気換気も備えています。ボタンひとつで消費電力を抑えた運転ができる節電自動運転を搭載し快適さと節電の両立ができるのも魅力。長時間運転することが多いリビングへの設置や、お留守番しているペットがいる家庭にもおすすめです。
快適さと節電を両立した多機能なフラッグシップモデル。AI快適自動運転を搭載し、センサーで検知した床や壁の温度と、過去の運転内容を参考にして快適な温度と湿度にコントロールするのが特徴。また、人の不在を検知して節約運転に切り替え、再び人を検知すると元の運転を再開する「センサー自動おでかけ運転」も搭載し、ムダを抑えながら快適運転を行います。さらら除湿機能や内部クリーンなど多彩な機能を搭載しているので、家族が集まるリビングにおすすめです。
屋外から新鮮な空気を取りこみ、冷暖房しながら換気ができる「給気換気」機能を搭載した寝室・子ども部屋向けシリーズ。加湿・除湿機能も搭載し年間を通して活躍するのが魅力です。給水の手間がない無給水加湿で、乾燥しやすい冬の室内を快適にする「うるる加湿」機能を搭載し、睡眠時や勉強時も快適な環境づくりに役立ちます。また、ハイブリッド方式の「さらら除湿」は、室内環境に合った除湿方式に切り替えて運転するのが特徴。寒くなりにくく快適な湿度にコントロールします。
高い暖房パワーを備えた「スゴ暖」シリーズのハイグレードモデル。快適さと節電を両立させる多彩な機能を搭載しています。2つの自動運転「AI快適自動運転」と「節電快適運転」を搭載し、シーンに合わせて使い分けることができます。暖房時の「垂直気流」や、冷房時の「サーキュレーション気流」など、体にあたりにくい風で心地よい快適気流機能を備えているのも特徴です。また、室温の低下を抑えながら除湿できる「さらら除湿」も搭載しています。
コンパクトサイズで高い暖房力を備えたモデル。2.2~2.8kWクラスでは高さ250mm×奥行265mmとコンパクトで、限られたスペースにも設置しやすいのが特徴です。フィルター自動お掃除機能を搭載し、ダストボックスにたまったホコリを捨てるだけなのでお手入れの手間を減らせます。スマホ連携機能を備え、外出先からでも操作ができて便利。付属リモコンではできない1週間分の運転予約設定も可能です。また、スマホのGPSを利用した「お出かけ切忘れ通知」でムダな運転を防げます。
薄さわずか185mmのスタイリッシュなデザインと豊富なカラーバリエーションが特徴。季節や気分で交換できる前面パネルがオプションで用意されており、インテリアに合わせて好みのカラーが選べるので見た目にもこだわる方におすすめです。薄くなっても快適機能が充実。設定温度に達した後も蒸し暑さを感じにくい快適な温度・湿度にコントロールする「プレミアム冷房」機能を搭載。暖房時に風を体に直接感じにくく足もとからあたたかくなる「垂直気流」も備えています。
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