



2024.9.30
水蒸気を利用して、さまざまな調理ができるスチームオーブンレンジ。ボタン1つで簡単に調理ができたり、余分な脂や塩分を落としたヘルシーな調理が可能です。しかし、各メーカーから豊富にラインナップされているので購入の際には迷われる方も多いのではないでしょうか。本記事では、選び方のポイントを解説し、人気のメーカーやおすすめモデルをご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
スチームオーブンレンジは、電子レンジの手軽さに加え、オーブン機能とスチーム機能を兼ね備えた調理家電。焼く、蒸す、揚げる、煮るなどの調理ができて乾燥しにくいという特徴があります。高温の水蒸気は食品の内部まですばやく加熱し、余分な脂や塩分を落とすので、ヘルシーな料理を作れるのもメリットです。中には、上段と下段で別の料理を一度に作ることができたり、発酵機能を備えヨーグルトや甘酒が作れるモデルもあります。
スチームオーブンレンジは1台で多彩な料理が作れ、忙しい日常でも手軽に本格的な料理を楽しめるのが魅力です。
電子レンジとオーブンレンジの違いは、加熱方法にあります。電子レンジはマイクロ波を照射して食品に含まれる水分子を振動させて発生する熱で温めます。主に食材の温めや解凍に使われます。オーブンレンジは、さらに焼き料理が可能です。ヒーターの熱を使って庫内の温度を一定に保ち、食品全体を包み込むようにじっくり加熱するオーブン加熱と、ヒーターの熱を直接あてて食品の表面を香ばしく焼き上げるグリル加熱を備えています。
そして、これらに加えて、蒸し料理などのスチーム調理もできるのがスチームオーブンレンジです。水を加熱して発生させた水蒸気や、水蒸気を100℃を超える温度に加熱してできた加熱水蒸気を使って食品を加熱する機能を備えています。
スチームオーブンレンジを選ぶ際は、庫内容量の確認が重要です。家族の人数や調理する量に合わせて、適切な庫内容量を選びましょう。一人暮らしや二人暮らしなら20L~25L、3~4人家族なら26L~30Lが目安になります。容量が大きいほど1度にたくさん調理できるので、作り置きして家事の時短をしたい方や、大きめな材料を使ったローストチキンなどの料理がしたい方は容量が大きいものがおすすめです。設置スペースも考慮し、使い勝手の良いモデルを選びましょう。
スチームオーブンレンジを選ぶ際、本体のサイズも重要なポイントです。庫内容量が大きいと本体サイズも大きくなりがちなので、設置場所にしっかり収まるか、事前に設置スペースの確認をしましょう。一人暮らしや狭めのキッチンには、コンパクトモデルがおすすめです。また、本体サイズに加えて、上部や背面、左右に熱を逃がすための放熱スペースが必要になります。製品によって必要な放熱スペースが異なりますので、事前に確認しておきましょう。なかには、左右や背面に放熱スペースがあまり必要ないモデルもあります。
簡易スチーム式は、角皿に水を注いだり、水を入れたカップを庫内に置いて加熱することでスチームを発生させる仕組み。スチームとレンジやオーブンなどを組み合わせて加熱します。構造がシンプルなので、手入れが容易で価格が比較的手頃なのが魅力です。蒸し器がなくても、茶わん蒸しやプリンなどが作れるので、手軽に蒸し料理を作ったり、ふっくらした仕上がりを楽しみたい方におすすめです。
水蒸気を100℃を超える温度に加熱してできる「加熱水蒸気」を使って、温めたり蒸したりするほかに「焼く」調理ができるのが加熱水蒸気式の特徴です。加熱水蒸気とレンジやヒーター加熱を組み合わせて調理するのが一般的で、加熱水蒸気だけで調理できるのは現在シャープ製のウォーターオーブンのみになります。スチームオーブンレンジのなかでも高性能タイプになり、高温で加熱できるので食材の内部まですばやく火が通り、中はしっとり、表面はカリっと仕上げることができます。余分な塩分や脂を落とした調理ができるのも特徴です。価格が高い、お手入れに手間がかかるなどのデメリットがありますが、ヘルシーな料理や本格的な料理を楽しみたい方におすすめです。
スチームオーブンレンジのセンサーには、最適な加熱時間や火力を調整する役割があり、自動あたための仕上がりに関わります。高性能なモデルに搭載されている赤外線センサーは、食材の温度を検知しムラなく加熱できるのが魅力です。食材と容器を合わせた重量を検知する重量センサー、食品が温まることで発生する蒸気を検知する湿度センサー、庫内の温度を測る温度センサーがありますが、複数のセンサーを搭載したモデルでは、より正確に加熱時間や火力を調整することができます。手間を減らして簡単においしい料理を作りたい方には、センサー機能が充実したモデルがおすすめです。
スチームオーブンレンジを選ぶ際、自動調理メニューの充実度も重要なポイントです。自動調理メニューとは、食材や料理の種類を選ぶだけで、最適な温度や時間を自動で設定してくれる機能です。料理初心者でも簡単にプロのような仕上がりを楽しめたり、忙しい毎日の献立作りにも役立ち食卓のバリエーションが広がります。スマートフォンと連携して専用アプリからレシピの確認や、新しいメニューが増やせるモデルもあります。
スチームオーブンレンジは、スチーム機能を使用した後に庫内についた水滴を拭き取る手間もかかりますので、掃除が簡単なモデルを選ぶと便利です。庫内がフラットで拭き取りやすいデザインや、自動お手入れコースが搭載されたモデルは、お手入れの手間を軽減することができます。取り外して丸洗い可能な水タンクやトレーが付いているかもチェックポイントです。日々のメンテナンスが簡単なモデルを選べば、長く快適に使い続けることができます。
パナソニックは、スチームオーブンレンジの「Bistro(ビストロ)」シリーズを発売しています。独自のヒートグリル皿がマイクロ波を吸収し、フライパンのように食材に熱を直接伝えるのが特徴。裏返さずに両面を焼き上げるので、手間なく調理できるのが魅力です。サイクロンウェーブ加熱で食材の中央から穏やかに熱を加え、ムラを抑えて解凍できるのが特徴。また、上位機種には高精細・64眼スピードセンサーを搭載し、瞬時に食品の温度・分量などを見分けて自動で加熱を最適化。冷凍と冷蔵食品を同時にあたためることができます。
シャープのスチームオーブンレンジは、「ウォーターオーブンHEALSIO(ヘルシオ)」シリーズと、「過熱水蒸気オーブンレンジ」をラインナップ。ウォーターオーブンは加熱水蒸気だけで調理するのが特徴で冷凍と冷蔵が混在していても自動調理が可能!最高温度300℃の高温の加熱水蒸気を、高気密構造の庫内に充満させて調理することで、素材本来のうまみや甘みを引き出します。余分な脂や塩分を落として必要な栄養素やおいしさを守ることができるのが魅力。過熱水蒸気オーブンレンジでは、省スペースに設置できるPLAINLYシリーズを発売しています。
東芝のスチームオーブンレンジは、「石窯ドーム」シリーズを展開。350℃の高温の火力が特徴で、遠赤外線で食材の内側へも、じっくりと熱を通します。湾曲天井で四隅が丸い「ラウンド石窯ドーム構造」と角皿のスリットによる熱対流で、焼きムラが少なく焼き色がきれいに仕上がるのもポイント。庫内によごれがつきにくい「とれちゃうコート」を採用したモデルや、設置がしやすいコンパクトモデルもラインナップしています。
日立は、スチームオーブンレンジの「ヘルシーシェフ」シリーズを発売しています。蓄熱性の高いセラミック製のテーブルプレートで効率的に火力を集中。レンジ、オーブン、加熱水蒸気、グリルを自動で制御する「熱風旨み焼き」で、こんがりジューシーに仕上げます。温度をはかる赤外線センサーの他に、重量センサーを搭載しているのがポイントで、加熱のパワーや時間をオートコントロールして適温にあたためます。食品メーカーとコラボした、おうちにある調味料を使ったレシピなどオートメニューが豊富なのも特徴です。
300℃の高火力の熱風オーブンで熱の対流が良くムラを抑えて焼き上げるのが特徴。好きな食材を並べてスタートを押すだけの「石窯おまかせ焼き」を搭載。分量や食材に合った火加減と時間が自動設定されるので手軽に本格料理がつくれます。庫内によごれがつきにくい「とれちゃうコート」もポイント。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅498×高さ396×奥行399mm |
本体重量(約) | 20kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
今日あるもので調理ができる「おまかせグリル」を搭載。アツアツに発熱するヒート皿で裏返しせず手軽に調理できるのが特徴。包丁やコンロを使わず作れる「凍ったままワンボウル」で簡単調理が可能。調理と同時に汚れを分解する「オートクリーン加工」や汚れに合わせた自動お手入れコースも搭載。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅494×高さ370×奥行435mm |
本体重量(約) | 19.9kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
ウォーターオーブンヘルシオのハイグレードモデル。余分な脂や塩分を落とし、栄養素を守って調理できるのが魅力です。食材を入れてキーを押すだけの「まかせて調理」は冷凍・冷蔵・常温を一緒に調理できて手間いらず。スマートフォンと連携してメニューを追加することもできます。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅500×高さ390×奥行435mm |
本体重量(約) | 22kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、湿度センサー、温度センサー |
重さと表面温度をはかる「Wスキャン」を搭載しているのが特徴。冷凍、冷蔵、常温の組み合わせに対応した2品同時あたためが可能です。レンジ、オーブン、加熱水蒸気、グリルを制御したクワトロ加熱でこんがりジューシーに焼き上げる「熱風旨み焼き」は冷凍からもオート調理できます。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅497×高さ375×奥行442mm |
本体重量(約) | 18kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、重量センサー、温度センサー |
ワイド&フラットな角皿スチームモデル。容量26Lながら出し入れしやすいのが特徴です。オーブン機能で手軽にノンフライ調理が楽しめます。赤外線センサーを搭載し好みの温度であたため可能。アイスやバターをやわらかくすることができます。もう1品欲しい時に便利なスピードメニューも搭載。
容量 | 26L |
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本体サイズ(約) | 幅480×高さ350×奥行390mm |
本体重量(約) | 14kg |
スチーム方式 | 簡易スチーム式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
コンパクトながら出し入れしやすい39cmのワイド庫内。セラミック製のテーブルプレートとスチーム小皿を使う加熱水蒸気式で、準備も片付けも簡単。揚げ物のあたためやノンフライ調理をカラっと仕上げます。ボウルひとつで簡単に調理できる「ボウルメニュー」など忙しい時に役立つ機能を搭載。
容量 | 27L |
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本体サイズ(約) | 幅483×高さ355×奥行388mm |
本体重量(約) | 16.5kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 重量センサー、蒸気センサー、温度センサー |
ストック品をヒート皿に並べて裏返し不要で手軽に調理できる「おまかせグリル」を搭載。本体からはもちろんスマホで撮影してビストロに送信することでも操作が可能。「凍ったままワンボウル」など準備や片付けがラクに調理できる機能を搭載。アプリで新しいメニューが増やせるのも特徴です。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅494×高さ370×奥行435mm |
本体重量(約) | 20kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
大容量でピザなども出し入れしやすいワイド&フラット庫内が特徴。加熱水蒸気とオーブンを使い、揚げ物はカラっと焼き物はふっくら仕上げます。冷凍食材や冷凍食品もオートで調理が可能。メインから副菜まで簡単に調理できます。テーブルプレートが、外して丸洗いできるのもポイントです。
容量 | 31L |
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本体サイズ(約) | 幅487×高さ365×奥行430mm |
本体重量(約) | 15.5kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 重量センサー、蒸気センサー、温度センサー |
水の力で余分な脂や塩分を落とし素材のおいしさを引き出すのが特徴。冷凍食材も解凍せずに並べてキーを押すだけで手軽に焼き料理ができる「まかせて調理」を搭載。らくチン!(絶対湿度)センサーと赤外線センサーを備え、自動でほどよくあたためたり、細かい温度設定でのあたためが可能です。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅500×高さ390×奥行435mm |
本体重量(約) | 21kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、湿度センサー、温度センサー |
木目調のハンドルがついたシックなデザインが特徴。熱風を循環させるコンベクションオーブンなので2段調理が可能。一度にたくさん作れます。水タンクに水を入れてセットするだけで手軽にスチーム料理が楽しめます。時短ブースト機能を搭載し、忙しい時に温め時間を短縮できるのも特徴です。
容量 | 30L |
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本体サイズ(約) | 幅493×高さ380×奥行438mm |
本体重量(約) | 21kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー |
コンパクトで省スペースに設置できる角皿スチームモデル。手軽にノンフライ調理や茶わん蒸しが作れます。分量設定が不要でサッと作れる「らくチン1品」は、副菜も作り置きも短時間で作れて便利です。使う分だけ切って残りは再冷凍できる「サックリ解凍」も備えています。
容量 | 23L |
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本体サイズ(約) | 幅468×高さ338×奥行384mm |
本体重量(約) | 15kg |
スチーム方式 | 簡易スチーム式 |
搭載センサー | 湿度センサー、温度センサー |
コンパクトで省スペースに設置できる角皿式スチームモデル。ワイド&フラットな庫内は出し入れしやすい39cmの間口を備えています。オーブン機能で手軽にノンフライ調理が楽しめます。庫内壁面に遠赤外線が放射される脱臭コーティングを採用しているのも特徴です。
容量 | 23L |
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本体サイズ(約) | 幅480×高さ325×奥行390mm |
本体重量(約) | 13kg |
スチーム方式 | 簡易スチーム式 |
搭載センサー | 温度センサー |
あたためはもちろん焼く・煮る・蒸す・揚げるが、一台で幅広く作れます。赤外線センサーで好みの温度に設定できるので、アイスを適度にやわらかくしたり離乳食をちょうどいい温度にすることもできます。アツアツに発熱するヒートグリル皿でトーストも裏返さずに両面焼けるので忙しい朝に便利。
容量 | 25L |
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本体サイズ(約) | 幅500×高さ347×奥行400mm |
本体重量(約) | 15.7kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
独自技術「上下で包むWスチーム」を搭載し、本格的なせいろ蒸しの仕上がりを再現。65~85℃の低温調理もしっとり仕上げます。モードダイヤルと選択ダイヤルを回して設定するだけので簡単操作で直感的に使うことができます。手頃な価格ながら、あたためから本格調理まで使えてコスパに優れています。
容量 | 23L |
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本体サイズ(約) | 幅470×高さ345×奥行400mm |
本体重量(約) | 16.9kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 赤外線センサー、温度センサー |
ウォーターオーブンヘルシオのコンパクトタイプ。水の力で調理するのでジューシーな仕上がり。レンジ加熱を使わないウォーターオーブン・グリルの焼き物調理にはアルミホイルが使えるので後片付けがラクになるのもポイントです。アプリでメニューが増やせて料理の幅も広がります。
容量 | 22L |
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本体サイズ(約) | 幅470×高さ340×奥行390mm |
本体重量(約) | 17kg |
スチーム方式 | 過熱水蒸気式 |
搭載センサー | 湿度センサー、温度センサー |
広々使えるフラットテーブルの大きな庫内は、出し入れがスムーズでLサイズのピザも入ります。温めや解凍はもちろんグラタン、カレー、肉じゃが、クッキー等の自動メニューを搭載。茶わん蒸しなどのスチーム調理も楽しめるので料理のレパートリーが広がります。手頃な価格も魅力です。
容量 | 25L |
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本体サイズ(約) | 幅513×高さ332×奥行403mm |
本体重量(約) | 13.1kg |
スチーム方式 | 簡易スチーム式 |
搭載センサー | 温度センサー |
置き場所を選ばないコンパクト設計ながら間口36.3cmのワイドフラットタイプで出し入れがスムーズ。41種類のオートメニュー付きで簡単に調理できます。材料を一度に全部入れてボタンを押すだけで、カレーや肉じゃがなどの調理が可能です。スタイリッシュなデザインでインテリアと馴染みやすいのも特徴。
容量 | 20L |
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本体サイズ(約) | 幅440×高さ327×奥行379mm |
本体重量(約) | 15kg |
スチーム方式 | 簡易スチーム式 |
搭載センサー | 湿度センサー |
すばやく加熱することで、調理時間の短縮ができておいしく料理ができるスチームオーブンレンジ。面倒な火加減やつきっきりで料理する手間が省けて、普段の料理から本格的な料理まで幅広く楽しめます。簡単な蒸し料理を楽しみたい方は簡易スチームモデル、本格的な料理を楽しみたい方は加熱水蒸気式がおすすめです。料理のレパートリーを増やしたい方は、スマートフォン連携機能でレシピを増やせるモデルがおすすめです。自分のライフスタイルに合った機能がついているかを確認して最適な1台をみつけてみてください。
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