除湿機の選び方

梅雨やゲリラ豪雨。夏のムシムシした季節に活躍する除湿機ですが、快適に健康的に過ごすために必要と考える方の多い家電です。また、室内で衣類を乾かす際に室内の湿気が多く過ごしにくいと感じる方にも貢献します。どんなタイプを買っていいかわからない方へ使うお部屋や用途に応じてご紹介していきます。

除湿機の選び方

そもそも除湿機はなんで必要?

①快適さの向上のため

高い湿度は不快感を引き起こすことがあります。湿気が多い状態だと、汗が蒸発しづらく体感温度が上がるため、不快感やだるさを感じることがあります。

②カビやダニの防止のため

高湿度の環境はカビやダニの繁殖を促進します。これらの微生物は健康被害を引き起こすことがあり、アレルギー症状や呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。除湿機を使って湿度を下げることで繁殖を抑えることが出来ます。

③衣類の乾燥のため

夏場などの高湿度の環境では洗濯物が乾きにくくなります。除湿機を使用して湿度を下げることで、洗濯物を効率的に乾かすことができます。

使う部屋にあった除湿機は?

設置する場所で選ぶときの注意点

①部屋の広さ

除湿機の除湿能力は部屋の広さに合わせて選ぶ必要があります。十分な除湿を行えるように余裕のある畳数を選びましょう。

②季節や住宅環境によっても除湿にかかる時間が変わります

気密・断熱性の高い鉄筋住宅よりも木造住宅のほうが高い除湿能力が必要なため、適用畳数が狭くなりますので除湿能力に気を付けた選び方が必要です。

③用途に応じて選びましょう

長時間過ごすリビングやお休みに使う寝室・子供部屋、いつもじめじめする脱衣所など、使うシーンとバランスに気を付けてご購入してください。

リビング・ダイニングで使いたい

家庭の中心であり、家族やお客様の集まる場所ですので、機能性とデザインの両方を考えて選びましょう。

ポイント

  • ①除湿能力
    リビングはご家族みんなが頻繁に出入りする場所です。お部屋の大きさよりも少し能力の高めのモデルを選ばれたほうが快適に使っていただけます。木造や鉄筋などの気密性の違いについても気にしていきましょう。
  • ②静音性
    リビングルームは家族や友人との交流、テレビ視聴、くつろぎの場所として使用されることが多いため、静音性も重要です。
  • ③デザインとサイズ
    リビングルームに設置する除湿機は、インテリアと調和するデザインやサイズであることが望ましいです。コンパクトなデザインやシンプルな外観の除湿機を選んでみてはいかがでしょうか。
  • ④節電性能
    家族のくつろぐ場所では、長い時間にわたって運転することが考えられます。節電性能の高いコンプレッサー式除湿機は室温の変化も少ないおすすめの除湿機です。

寝室・子供部屋で使いたい

安心してお休みできるように、静音性の高く、自動で湿度調整のできるモデルを選んでいきましょう

ポイント

  • ①静音性
    寝室は静かな環境で使う場所ですので、静音性の高い除湿機を選ぶことが大切です。夜間も運転中に不快な騒音が発生しないようなモデルを選びましょう。
  • ②省エネ性
    寝室で長時間運転することを考えると、省エネ性の高い除湿機を選ぶことが電気料金の節約につながります。
  • ③自動運転モード
    寝室の湿度が一定範囲を超えると自動的に運転を始め、一定の湿度を維持する自動運転モードを持つ除湿機が便利です。夜間に湿度が上昇するのを防ぎ、快適な環境を維持できます。また、強すぎる運転はのどの痛みなどの害が出る恐れがありますので注意して使いましょう。
  • ④空気清浄機能
    アレルギーや呼吸の問題を抱えている方には、空気清浄機能を持つ除湿機も良い選択肢です。空気中のホコリを取り除いてくれたり、衣類やカーテンの臭いを分解除去できるモデルもおすすめです。

脱衣所・部屋干しで使いたい

湿気がこもりやすい場所では、カビやニオイの原因になりやすい環境といえます。一気に乾燥を進める強めなモデルがおすすめです。

ポイント

  • ①持ち運びやすさ
    脱衣所は一般的に狭いスペースですので、コンパクトなサイズの除湿機を選ぶことが重要です。また、部屋干しでは持ち運べることがなおさら重要です。
  • ②速乾機能
    一部の除湿機には、洋服やタオルなどの衣類を素早く乾かすための速乾機能が備わっている場合があります。
  • ③サーキュレーター機能
    部屋干しなどピンポイントで乾燥させたい場合、扇風機などと同じ役目を果たし、狙ったところを除湿できるモデルも多く発売されています。

デスク回り・玄関・クローゼットで使いたい

小型で持ち運びやすく、デザインなどで気に入ったものをわがままに自由に選びましょう。

ポイント

  • ①コンパクト性
    限られたスペースであり設置しやすい場所におけるモデルを選ぶようにしましょう。
  • ②除湿方式
    ペルチェ式をおすすめします。構造がシンプルで長期間にわたって使えるモデルです。

除湿機の種類で選ぶ

コンプレッサー式除湿機

梅雨や暑い夏にぴったりの省エネタイプの除湿機です。

特徴

  • ①高い除湿能力
    エアコンと同じ強力な冷却システムを使用して湿気を結露させ、効率的に取り除くことができます。
  • ②広いお部屋で使える
    家庭の居室から商業施設まで幅広い場所で使用されています。特に広いスペースや湿気の多い場所で威力を発揮します。
  • ③省エネ効果
    コンプレッサー式除湿機は、ヒーターを使わない為電気代が安いといった省エネタイプです。そのため、一般家庭から商業施設まで、多くの場所で使われています。
  • ④シンプルな操作性
    多くのコンプレッサー式除湿機は、シンプルな操作パネルを備えており、運転モードや湿度設定などが容易に調整できます。
  • ⑤夏や梅雨の時期に最適
    室内の湿った空気を取り込んで内部で冷却することで湿気を結露させタンクに取り込みます。冷却しながら除湿するので部屋の温度が上がらず、暑い日でも快適に除湿できます 。

注意点

  • ①運転音や振動が大きい
    静かな環境で使用する場合は、音の大きさを確認してください。
  • ②室温が低い時に除湿能力が下がる
    空気を冷やして除湿する方式のため、冬場などのお温度が低い日は除湿能力が下がってしまいます。
  • ④重くサイズも大きい
    一般的にコンプレッサー式は大きくて重い商品が多く、お部屋の中の移動が、大変なことが多いです。

デシカント式除湿機

水分の吸水性能に優れた乾燥剤(ゼオライトなど)を使って湿気を取り、乾いた空気を送風するタイプの除湿機です。低温時の除湿能力が高く、ヒーターを搭載しているので冬場の利用に向いています。コンプレッサーがないためサイズもコンパクトなものが多く、運転時の音も静かなため、寝室での使用にも向いています。

特徴

  • ①低い温度でも効果的
    室温に左右されることなく除湿能力を維持できるため、冬の結露対策に使いたい方にも最適です。
  • ②高い静音性
    コンプレッサーを使用しないため、デシカント方式除湿機は一般的に静音性が高いです。夜間や静かな環境での使用に適しています。
  • ③軽くて持ち運びがしやすい
    軽量でコンパクトなモデルが多いため、衣類乾燥のための移動や脱衣所などへの持ち運びなど使いまわししやすいタイプです。
  • ④低湿度環境に適している
    デシカント方式除湿機は、極端に低い湿度を維持することも可能なので保存庫など、湿気を嫌がるカメラレンズや精密機器の保存に使われることもあります

注意点

  • ①消費電力が高め
    ヒーターを使う為消費電力が高めです。
  • ②室温が上がりやすい
    温風により部屋の温度が上がります。

ハイブリット式除湿機

複数の除湿方式を組み合わせたタイプの除湿機です。これにより、異なる除湿方法の利点を結びつけることで、より効果的な除湿と快適さを提供します。

特徴

  • ①バランスよく運転
    デシカント方式とコンプレッサー方式を組み合わせると、低温でも効果的に湿気を取り除くことができるようになり、夏でも冬でも季節を問わず一年を通じて快適に使っていただけます。
  • ②広いお部屋で最適に使える
    ハイブリッド方式の除湿機は、広い湿度範囲にわたって効果を発揮します。低湿度から高湿度まで幅広い状況で使用できるため、さまざまな環境に適しています。
  • ③エネルギー効率
    ハイブリッド方式は、個々の弱点を補いながら利用することで、エネルギー効率を向上させることができます。例えば、デシカント方式の低温での効率を利用しつつコンプレッサー方式の高い凝縮効率でカバーすることができます。
  • ④年中使える汎用性
    除湿はもちろん、空気清浄や加湿のできるオールマーティなモデルもあり高価ですが十分検討して購入していただきたい商品です。

注意点

  • ①大きさと重さ
    2つの特徴を合わせた除湿機のため本体は大きくて重くなってしまいます。持ち運びには不自由するかもしれません。
  • ②高価な商品が多い
    複雑な構造になるため、ほかのモデルより値段の高い商品が多くなります。

ペルチェ式除湿機

押し入れやクローゼット・靴いれなどの身近な湿気取りやカビ予防におすすめの除湿機です 普段目につかない場所での使用する期間が多いので、排水タンクが満水にならないように気を付けましょう。

特徴

  • ①置き場所に困らない
    非常に小さくて軽量なため、ペルチェ方式の除湿機はコンパクトなデザインです。靴箱やクローゼット、浴室・トイレ・押し入れなどにちょうどいいサイズもあります。
  • ②シンプルで長持ち
    冷却や加熱を制御するための機械的な部品が比較的少ないため、耐久性が高く動作が安定しています。
  • ③静音性が高い
    コンプレッサーやファンを使用しないため、動作中の騒音が少ないです。デスク回りなどの静かな環境でも快適に使えます。
  • ④省エネルギー
    他の方式と比べて消費電力が低い傾向があります。ただし、除湿能力や効率は他の方式と比べて高くなく、広い部屋を除湿するにはパワーが足りません。

注意点

  • ①低湿度環境には向かない
    比較的低湿度の環境では効果的に作動しにくい場合があります。湿度が非常に低い場所での使用には向いていないです。
  • ②広範囲は苦手
    広いお部屋全体を除湿するのは苦手なのでパワーが足りないというデメリットがあります。

便利な機能で選ぶ

サーキュレータが一緒に搭載されていると、部屋干しするときも、衣類の隙間に乾いた風があてられますので乾燥のスピードも上がって快適です。また、お部屋の空気も循環しますので広いお部屋でも使っていただけます。

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